富士御室浅間神社本殿 ふじおむろせんげんじんじゃほんでん
山梨県南都留郡富士河口湖町勝山 重要文化財(1985.5.18) 慶長17年(1612)建立


富士御室浅間神社は、富士山をご神体とする浅間神社の一つで河口湖畔に位置する。本殿は慶長17年(1612)、郡内地方の領主であった鳥居成次によって造営された。銅葺きで、唐破風付きの一間社入母屋造。関東では貴重な桃山文化の建築である。本殿はかつては富士山二合目に所在していたが、気候が厳しく、保存に向かないことから、昭和48年(1973)に勝山にある里宮に移築された。なお当地は武田氏支配下の郡内地方の記録である『勝山記(妙法寺記)』の舞台である。富士御室浅間神社所蔵の『勝山記』は山梨県指定有形文化財。また、同じく当社所蔵で、山梨県指定有形文化財の「御室浅間神社文書」には武田信玄が当社に奉納した願文がある。
〔参考〕 文化遺産オンライン(文化庁)―富士御室浅間神社本殿の項目
〔データ〕 撮影:2011年11月28日 作成:2017年8月8日

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