湘南モノレール湘南深沢駅の近くの静かな住宅地の中にある寺は、古義真言宗高野山派の休場山弥勒院等覚寺である。もと手広青蓮寺の末寺。今は高野山宝寿院の末寺。開山は、秀恵僧都(しゅうけいそうず)で応永年間(1394〜1428)の創建と伝える。本尊は不動明王。他に子育て出世地蔵像と虚空蔵菩薩像がある。境内には新田義貞の鎌倉攻め(元弘3年、1333)の戦死者を弔う五輪塔や宝筐印塔と大師堂があり、石造の弘法大師像が安置されている。明治5年(1872)の学制公布の際には、寺を学校として使い、「訓蒙学舎」としていた。いまの深沢小学校の前身である。なお、この寺はもと現在の深沢中学校に近いところにあったが、中学校の建設のため現在の地に移転した。山号の「休場山」には、むかし梶原景時がこの地を通ったとき、このあたりで休んだので「休場山」となった、とされる伝承がある。


山門

撮影日:2004年9月22日
鎌倉市梶原1丁目
(鎌倉郡梶原村)

山門 境内 本堂 鎌倉攻め戦死者の供養塔 大師堂

位置

参考文献

『かまくら子ども風土記(改訂十版)中』、鎌倉市教育委員会、1991年
白井永二『鎌倉辞典』、東京堂出版、1992年
奥富敬之『鎌倉史跡事典コンパクト版』、新人物往来社、1999年
『鎌倉の寺』、かまくら春秋社、2001年

2010/11/26 UP
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